中野文化祭2015「株式会社まちづくり立川」インタビュー

中野サンプラザ15Fアクアルームでは、中野コンテンツネットワーク協会プレゼンツ「中野プラプラチャンネル」と題して、中野文化祭出演者や中野でがんばっている方々が入れ替わり立ち替わりやってきて、トークやパフォーマンスを披露。USTREAMでライブ配信されました。

中野の情報発信を試みる週末情報部としては、その中で、商店街の方々が自腹で立ち上げたという「株式会社まちづくり立川」の事務局長をされている藤原祥乃さんのお話が気になりました。

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まちづくりというと、自治体が出資して事業体を立ち上げるというパターンが多いのですが、「株式会社まちづくり立川」は、立川駅南口商店街連合会の6名の有志が完全自腹でお金を出し合って設立した会社です。現在の立川駅は、乗降客数は中野より多く、特に北口は開発が進んで商業的に元気ではあるのですが、南口は人々がなかなかデッキの下まで降りてきてくれないことが課題とのこと。街を元気にして商店街で商売する人を増やさないと、自分たちの将来にも関わるのではないか。と気づいた人たちが会社を立ち上げたそうです。

現在の取り組みは、主に3つ。1つ目は「のーかる」という立川野菜の直売店。駅周辺で地物の野菜を買えるお店がほしいという地元の要望に応えて、空き店舗を利用して始めたそうです。2つ目は「FAAVO東京多摩中央」という地域特化型クラウドファンディング。街で創業する人を支援する目的です。そして3つ目は「立川ミライ会議」。こちらはまだ事業化の段階には至っていないのですが、藤原さんが声掛けをして、立川でやってみたいことがある人たちが集まって、2カ月に1回くらいワークショップなどしているとのことでした。

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そこで、週末編集部は、トークを終えたばかりの藤原さんにインタビューさせていただきました。

--よくあるまちづくり公社などと、民間が立ち上げた「まちづくり立川」はどういうところが違うと感じますか?

市役所などの手を借りずに完全に民間でやっているので、市内での認知度はまだ低いのが現状です。立川の場合、昼間人口が減ってるとは言っても南口はまだまだ元気があるし、店舗が空いたらすぐ埋まるような状況ではあるんですけれども、地元の責任ある立場の人たちが現状に甘んじず、20年後とか先々のことを考えているのは、すごいおもしろいなと思います。

--自治体の出資などもない中、お金の面ではどうですか?

それがまだ、経営が安定しているとは言えない状態なんですよね(^^;) 事業としては、先ほどもお話したように地物野菜の直売店「のーかる」とクラウドファンディング「FAAVO東京多摩中央」をやってますが… まあ、もともと儲けることが目的ではないんですけど(笑) マンパワー的に、一人で賄いきれない部分もありますし。

--「まちづくり立川」を運営しているのはどういう方々ですか?

全員、商店街の人です。商店街の人と言っても、ただお店を経営しているだけではなくて、それぞれの商店街で理事長など役員をしているような方々、商店街で中心になってやっているような方々ですね。株式会社なんですけど、それぞれみなさん商店街で自分の会社をお持ちなので、いわゆる会社のようにひとつのオフィスがあって集まって仕事するっていうことはほぼないです。私はシェアオフィスに入居してるんですけれども、一人で経理とか事務的な作業をもろもろやっている感じです。会社のミーティングも商店街のミーティングも定期的にやりますが、会社の役員と商店街の理事会のメンバーがかぶるので、ときには1日に2回になってしまったりとか(笑)

--地物野菜は、農家の方と直接やりとりですか?

そうです、農協さんなどは入っていないです。ちょっとわかりにくいんですけれども、国立市でやはり地物野菜の直売店「しゅんかしゅんか」を運営している「株式会社エマリコくにたち」に業務委託する形なんですね。立川の農家さんを車で回って野菜を集めてくるのと「のーかる」のお店スタッフはそちらにやってもらってます。ただ、農家さんとのお金のやりとりはうちが直接やっているので、コミュニケーションはとれていると思います。立川ってけっこう畑がたくさん残っているんですよ。

--情報発信はどのようにされていますか?

今のところ情報発信という点では弱いので、なにかこれから考えなきゃと思っていることろです。商店街でもイベントはいろいろやっているんですけれども、地元の人しか知らないということも多いので、近隣の駅からも来てくれるように発信しないとですね。

でも最近は、まちづくり懇談会というのを立ち上げて、3カ月に1回くらい商業者と地元在住在勤の方とのワークショップというか意見交換会みたいなことも始めています。これまで、商店街の人と地元の人たちはお互いバラバラに活動している感じでしたが、商店街の人も困っていることはあるだろうし、地元の人もあれこれやりたいと思っている人は多いので、それを掘り起こして商店街で場所と予算をつけることができたら、何かいろいろできるかもしれないと思います。

--他の地域との交流などはありますか?

FAAVO」というクラウドファンディングのプラットフォームは地域特化型なので、立川だけでなく多摩地域を対象にしてます。

それ以外でいうと、八王子も青梅もまちづくり会社があってけっこうがんばっているので、たまにいっしょに勉強会をしたりしてます。遊びに行ったりイベントを見に行ったりとかあります。

それから、東京都中小企業振興公社が年に何回かセミナーみたいなのをやるんですが、それに応募して他の商店街を見学させてもらったりしてます。やはり元気な商店街って、商店街の中だけではなくて地元の人を巻き込んでいるんですよ。これから人口が減るという中で、街としては人に住んでもらわないとだめなわけで、個々の店の商売繁盛だけを考えるのではなくて、住む人にとっていいなと思える事業が必要だと思うんです。そういう事業はたくさんあると感じていて、そういう場所を作れたらいいなと思います。

--「人が集まる場所」「住む人にとっていいなと思える事業」ですね! 藤原さん、お忙しい中、突然引き留めて貴重なお話を聞かせていただいき、ありがとうございました。

〈編集部員N〉

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